COVID-19のmRNAワクチン接種後の皮膚反応の発生率
Incidence of Cutaneous Reactions After Messenger RNA COVID-19 Vaccines
JAMA Dermatol. 2021; 157: 1000-1002.
目 的
COVID-19のｍRNAワクチン接種後の皮膚反応の頻度を調査した。
方 法
前向きコホート研究
●方 法
対象はMass General Bringham（ボストン、米国）の従業員。
2020年12月16日～2021年1月20日に1回目のワクチンを接種した49,197例について、2021年2月16日まで追跡した。
接種後3日間、自己申告に基づく症状調査を行った。
結 果
調査回答者は40,640例（83％）。
うち、初回接種後に皮膚反応を報告したのは776例（1.9％）。ファイザー社製では150/10,445例（1.4％）、モデルナ社製では626/30,195例（2.1％）であった。
（1）初回接種後に皮膚反応あり→2回目接種後皮膚反応あり
初回接種後に皮膚反応ありと報告した776例中、741例が2回目の接種を行った。
調査報告者609例のうち、2回目接種後にも皮膚反応を報告したのは101例（17％）であった。ファイザー社製では20/124例（16％）、モデルナ社製では81/485例（17％）であった。
（2）初回接種後に皮膚反応なし→2回目接種後に皮膚反応あり
初回接種後に皮膚反応なしと報告した39,864例中、39,488例が2回目の接種を行った。
調査報告者33,939例のうち、2回目接種後に新たに皮膚反応を報告したのは765例（2.3％）であった。ファイザー社製では128/9,055例（1.4％）、モデルナ社製では637/24,884例（2.6％）であった。
結 論
約5万人の健康な医療従事者において、COVID-19の初回ワクチン接種後における自己申告による初回接種後の皮膚反応の発生率は1.9％であった。
初回接種後に皮膚反応を報告した600例のうち、87％は2回目接種後の皮膚反応はみられなかった。
※本研究は接種後3日間の調査であるため、既に報告されている遅発性の皮膚反応については、評価していない。
